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シング・ストリートの感想

映画「シング・ストリート 未来へのうた」を観ました。
少し前の三連休最終日の夜、夫とワイン飲みながら観たんですが、そういう日にふさわしい映画でした。
ちなみにワインは夫の誕生日祝いに初めて買ったものの余りで、普段はビールです。
ビールの方が合ってたかもしれない。
そんな爽やか青春映画でした。


1985年のアイルランド ダブリンが舞台の映画です。
英国のロックに憧れる少年が、一目惚れした少女の気を惹くためバンドを組むという話。

女の子のためにバンドやるぜ!というのはもはや様式美というか、ありふれすぎているテーマなんですが、舞台がアイルランドというのがこの映画の個性でしょうか。
監督自身が1972年ダブリン生まれの元バンドマンで、半自伝的な作品です。
Wikiによるとシング・ストリート高校も実在して監督の出身校らしい。
この高校本当にガラが悪いうえに、校長先生が暴力で生徒を支配しているようなありさま。
こんな学校が存在することに驚き…現在は改善されているようですが。

主人公はかなりの音楽好きの兄がいるというだけで、普通の男の子。
・・・かと思いきや、なんか作詞の才能があるっぽい。
そして作曲もできるし楽器も複数扱える有能すぎる少年にあっさり出会ったり。
それ以外にも上手くいきすぎでしょっていうツッコミどころ満載。
私はご都合主義を目の敵にしていると夫に思われているのですが、全て嫌いなわけではないです。
ご都合主義は一種のデフォルメだと思っています。現実のデフォルメ。
私が嫌いなのは、主人公の都合のために映画の主題に反する行為が平然と行われるようなやつ。
(命の大切さを説くような映画で善良なモブの死が雑に扱われるとかそういうの)
大切なことを際立たせるためであれば、どうでもいいところは現実離れしていてもいいかなと思います。
だからこの映画も大切な部分を際立たせるために都合よく話を進めているのかと解釈します。
大切なところはもちろん音楽、演奏のシーンでしょう。
それから家族の関係性。
あとはダブリンが舞台というところ。
もしこの映画の舞台がNYとかだったら、いくら曲がよくてももっと平凡な印象だったと思います。
とはいえ私の心に何か残ったかというと・・・うーん、正直勉強不足で。
曲はよかったです。お兄ちゃんとケンカして仲直りするところも好きでした。

ちなみに私の大好きなダウントン・アビーにトムというアイルランド出身のキャラが出てきます。
正直ドラマ見るまではアイルランドとイギリスの関係についてあまり知りませんでした。
トムは私の大好きな大好きな天使のように善良なシビルと結婚するので、まあたぶんいい奴くらいの印象だったのですが、そのトムが反逆者たちと一緒になって貴族の屋敷に放火したと聞いたときには驚きました。
もとから結構危ない奴だったような気もしますが、シビルと恋仲というフィルターで見ていたので。。。
とにかくアイルランドとイギリスの関係性や当時の貧富の差については根深いものがあるんだなと感じたシーンでした。
アイルランドと聞くとトムを思い出すので。。。余談でした。